心から想うあの時助けてくれたあなたへの恋

始まりは突然でした。

当時17歳のわたしは夕暮れ時、

駅前で学校から帰るためのバスを待っていました。

 

その日は部活で遅くなってしまい田舎の駅は人もまばらでした。

そこへ運悪く、チャラそうな大学生くらいの二人組が絡んできました。

最初は遊びにいこうよ!と声をかけられるくらいでしたが困って無言になっていると

強引に腕を掴んで車に乗せようとしてきました。

本当に怖くて泣きそうなのに声がでなくて…。

そのとき、「ここにいたの?探したよ〜」と、呑気な声がしました。

声の主は全く知らない若い男の子でしたが、助かったー!と思い彼の腕を掴んで猛ダッシュで逃げました。

だいぶ走ったところでお礼を言うと、彼は「たまたま通りかかっただけだから」と照れ笑いして

どこかに去っていきました。

この時点で名前を聞けば良かったとかなり後悔しました。

ベタなドラマみたいなシチュエーションにかなりドキドキしました。

助けてくれた彼は色が白くてハーフのような顔立ちで、一目惚れだったと思います。

1ヶ月ほどたった夏休みの日、

友達が「どうしても結衣に会いたいって人がいるんだけど、今から学校の前のファミレス来れる?」と

メールしてきました。

面倒だったので無視して昼寝してると

「その人朝からファミレスでずっと待ってるから行ってやってくれない?」と電話がかかってきました。

しぶしぶちょっと顔見せに行くだけ行ってみたら…この間助けてくれた彼でした。

わたしに気づいた瞬間、彼が「好きです付き合って下さい!」

え?え?っと混乱していると、実は同じ学校の1年上で、

入学式のときわたしを見かけてからずっと気になってた…と言われました。

何だか夢みたいで嬉しくて、その日から付き合いはじめました。

後から話してわかったことですが、彼はわたしの友達の従兄弟で、

幼稚園から高校まで偶然ずっと同じところに通っていました。

育ってきた環境が似ているせいか話がとてもよく合いました。

家庭の事情で一人暮らしをしていた彼に合鍵をもらい、

高校を卒業したら結婚しようと約束していました。

わたしが卒業してしばらくして、

彼が飲食店の正社員の面接を受けに行った日、

バイクで車と接触してこの世を去りました。

わたしは十年後に別の人と結婚しましたが、今でもときどき懐かしく思い出します。


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